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ゴッホの浮世絵コレクション
今様押絵鏡/芸者長吉
imayo oshie-kagami / Geisha cho-kichi / Utagawa Toyokuni III / oban nishiki-e
歌川豊国(三代)/大判錦絵/安政6年(1859)/松林堂 (当サイト所蔵)

パリ時代のゴッホがとてもお世話になった人物に、モンマルトルの小さな画材商の主人だった「タンギー爺さん」がいます。
彼はゴッホをはじめ、貧しい印象派画家たちに絵と交換で絵の具を与えるなど、彼らの活動を陰で支えた人物で、ゴッホにとってもタンギー爺さんは心を許せる大切な友人のひとりでした。

友愛の情を込めて、ゴッホはこのタンギー爺さんをモデルに油彩2点、デッサン画1点の計3点を描きます。(1887年)
絵の背景には、芸者、富士山、桜といった日本を象徴する浮世絵が配置され、大好きなタンギー爺さんが、まるで浮世絵の世界に溶け込んでいるかのような効果を演出しています。
この絵でゴッホが憧れの国・日本を象徴するものとして選んだ特別な浮世絵のなかに、この「今様押絵鏡・芸者長吉」も含まれています。3点あるタンギー爺さん作品のうちの1点にラフな描写で使われました。
前の「梅の由兵衛」と並んで、ゴッホの浮世絵コレクションの中でたいへん重要な浮世絵のひとつです。
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