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今四天王大山帰り
歌川豊国(三代)画/安政5年(1858)/大判二枚揃い (当サイト所蔵)
これも背景に太めの格子柄を使ったすばらしいデザインの作品です。
「四天王」といえば源頼光の大江山の鬼退治で活躍した四天王が有名ですが、この絵はその四天王を題材に、オリジナル四天王の坂田金時(さかたのきんとき)、卜部季武(うらべすえたけ)、碓井貞光(うすいさだみつ)、渡辺綱(わたなべのつな)を、威勢のいい鳶の四人の町火消しに見立てて、それぞれ「金時ノ米(市川小団次)」、「李武ノ権(河原崎権十郎)」、「貞光ノ市(市川市蔵)」、「渡辺ノ福(中村福助)」としたものです。
江戸の庶民に人気のあった大山詣を題材にした点は、後でご紹介する「御贔屓大山有滝壷」と同じですが、あちらが大山に参詣に向かうところを描いているのに対し、こちらはそのタイトルどおり、参詣を済ませて大山から帰るところを描いている点が異なります。


背景にモノトーンの格子柄を配したことで、ポーズを決めた役者の姿と、彫りものの青と赤の鮮やかさがよりいっそう引き立っていますね。すばらしいデザインセンスです。
金時ノ米こと市川小団次の背中の彫り物が、坂田金時の土蜘蛛退治の場面を描いている点もまた面白いです。
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